タンパク質の立体構造と化合物フラグメントに基づくドラッグデザインの受託研究

PharmaFBLD

小さなものからコツコツと

PharmaFBLDの概要

PharmaFBLDは、X線結晶構造解析技術について豊富な経験を持っているファルマ・アクセス株式会社とファルマデザインが共同でご提供する、Fragment Based Lead Discovery (FBLD)* による受託研究サービスです。

機密保持契約を締結後、ターゲットタンパク質を開示いただき、お見積りをさせていただきます。
詳細は、弊社までお問合せください。

*Fragment Based Lead Discovery (FBLD) : シンプルで分子量が小さいフラグメントをウェット実験によるアッセイやインシリコでスクリーニングした後、創薬ターゲットとその活性化合物の複合体構造をもとにフラグメントを最適化し、創薬リードとなる化合物を創出する手法です。

PharmaFBLDについて

PharmaFBLDの受託研究の流れ

PharmaFBLDの受託研究の流れを以下の図に示します。


インシリコスクリーニングの結果をもとにフラグメントとタンパク質の複合体構造のX線構造解析を行い、その結果に基づき、インシリコドラッグデザイン~化合物合成~活性評価~構造解析を行いながら、医薬品候補化合物(ヒット化合物、リード化合物)を探索します。

 

PharmaFBLDにおけるファルマデザインとファルマ・アクセスの役割分担

この受託サービスPharmaFBLDでは、ファルマデザインとファルマ・アクセスは、それぞれ以下のような業務を行います。

 

ファルマデザイン

  • FBLDに適したフラグメントライブラリの構築
  • ファルマデザインが開発したフラグメントライブラリ化合物を対象としたフラグメント用ドッキングプログラム (PD-Dock) によるインシリコスクリーニング
  • ファルマデザインが開発したX線でスクリーニングされた二つのフラグメントをリンカーで結合させるプログラム (Fragment Linker) による分子デザイン

ファルマ・アクセス

  • バーチャルスクリーニングで選択されたフラグメント化合物やインシリコでデザインされた化合物と創薬ターゲットとの複合体のX線結晶構造解析 (タンパク質発現・精製・結晶化・X線結晶構造解析)

ファルマデザインはインシリコ部分を、ファルマ・アクセスはX線結晶構造解析をそれぞれ担当します。

 

PharmaFBLDの特長

PharmaFBLDには以下の四つの特長があります。

  • 特長1. フラグメントデータベースPharma Fragment DBの開発
  • 特長2. 精度の高いバーチャルスクリーニング
  • 特長3. ターゲットタンパク質とフラグメント化合物との複合体のX線結晶構造解析
  • 特長4. X線構造解析情報を活用したインシリコ ドラッグデザイン

以下、これらについてご説明します

 

特長1. フラグメントデータベースPharma Fragment DBの開発

FBLD用のフラグメント化合物を集めたデータベースPharma Fragment DBを開発しました。Pharma Fragment DBは、市販の約450万化合物から絞込みを行い構築された、3,743個のフラグメントからなる化合物データベースです。データベースの構築手順を以下の図に示します。

PharmaFBLD: フラグメントデータベースPharma Fragment DBの開発手順
※画像をクリックすると拡大表示されます。

 

収集されたフラグメントは以下のような特徴を持っています。

  1. 1. GPCR等の膜受容体、プロテインキナーゼ、プロテアーゼ等の酵素、イオンチャネル、核内受容体などの広範囲の創薬ターゲットタンパク質をカバーしたフラグメント化合物
  2. 2. X線構造解析に適したフラグメント化合物 (log S >= 3.0)
  3. 3. Ligand Efficiency (LE)* の考慮 (フラグメントを持つ化合物のLE >= 0.3)

*Ligand Efficiency (LE) : リガンド効率、化合物の活性値(Kd値やIC50値など)をそのリガンドを構成する非水素原子の数で除した数値

 

 特長2. 精度の高いバーチャルスクリーニング

  Pharma Fragment DBからX線構造解析に供する化合物を選択するために、以下のようなターゲットタンパク質の立体構造を基にしたバーチャルスクリーニングを実施します。

  1. 1. ファルマデザインの長年の経験とノウハウ、実績にもとづく精度の高い創薬ターゲットタンパク質のモデリングを行います。
  2. 2. バーチャルスクリーニングの方法は、ファルマデザインが独自に開発したフラグメント用のDocking Program (PD-Dock) 他、ターゲットタンパク質の構造を精査し、その構造に適した手法を適用します。

Pharma Fragment DBからX線構造解析に供する化合物を選択するために、ターゲットタンパク質の立体構造を基にしたバーチャルスクリーニングを実施します。
 

また、PD-Dockはフラグメントのバーチャルスクリーニングに適したプログラムであり、以下の3つの基準でパラメータを最適化しています。

  1. 1. スコアと活性の相関
  2. 2. データベース化合物と活性化合物との分離
  3. 2. 複合体結晶構造の予測精度

そして、以下のような特長を持っています。

  • ターゲットに応じて柔軟にドッキング評価関数を最適化が可能
  • 精度向上のため、溶媒効果にGB/SA法を使用

 特長3. ターゲットタンパク質とフラグメント化合物との複合体のX線結晶構造解析

以下のようなファルマ・アクセスの技術と豊富な経験によりX線結晶構造解析技術と経験により、バーチャルスクリーニングで選択されたフラグメント化合物とターゲットタンパク質との複合体のX線結晶構造解析全般 (タンパク質発現~精製~結晶化~X線結晶構造解析) を行います。

  1. 1. 最新鋭のX線回折装置 (株式会社リガク製) に、自動測定の分野で世界標準となっているACTORを装備。24時間無人で測定します。
  2. 2. 自動構造解析ソフトウェアにより、X線回折データから電子密度まで、ワンステップで到達。全自測定との組み合わせにより、ハイスループット構造解析システムを構築しています。
PharmaFBLD: ターゲットタンパク質とフラグメント化合物との複合体のX線結晶構造解析
※画像をクリックすると拡大表示されます。

特長4. X線構造解析情報を活用したインシリコ ドラッグデザイン

X線構造解析でターゲットタンパク質とフラグメントの複合体の構造・結合様式が解析されたのち、その解析データをもとに、以下のような2種類の手法で活性上昇や選択性の向上を目的として、ドラッグデザインを行います。

  • Fragment evolution/merging: ファルマデザインが独自開発をしたドッキングプログラムPD-Dockに加え、これまでに培ったファルマデザインのインシリコ創薬の技術と経験を適用します。
  • Fragment Linking: ファルマデザインが独自開発をしたフラグメントを繋ぐ最適なリンカー探索用プログラム (Fragment Linker) を適用します。ファルマデザインのFragment Linkerには、
     1) フラグメントの結合様式を阻害しない、
     2) タンパク質とリンカーが立体障害を起こさない、
     3) 最適な長さと柔軟性を持つ
    という特長があります。

X線構造解析でターゲットタンパク質とフラグメントの複合体の構造・結合様式が解析されたのち、その解析データをもとに、2種類の手法(Fragment evolution/merging, Fragment Linking)で活性上昇や選択性の向上を目的として、ドラッグデザインを行います。
 
 
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